BANANA FISH #06 My Lost City マイ ロスト シティ
ようやくロスについた一行。マックスの運転で、ある家へ行くが、そこにはマックスの事を「ぱぱー!!」と呼ぶ子どもが。さらに、そんなマックスに銃口を向ける女性まで現れる。
目次
あらすじ
BANANA FISH #06 My Lost City マイ ロスト シティ
ようやくロスについたアッシュはマックスの妻子を紹介される。
旅から落ち着いてから、一行は例のウエストウッドの住所へいくが、そこでいきなり誘拐事件に遭遇してしまう。居合わせたアッシュ達は拉致されそうになっていた青年を助けるが、青年から意外な事を聞かされる。
今回は離婚裁判中のため別居しているマックスの家族や新キャラクターが登場します。
さらにショーターのサングラスを取った顔が露わに。意外とイケメンです
【ここからネタバレです。】
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前半の内容
カリフォルニアについて、アッシュとマックス以外はうきうきしている面々。
ある家の前に着くなり乗り物酔いでマックスはおえええと戻してしまう。
(運転している人が酔うなんて、めずらしい)
すると、その家の庭のブランコに乗っていた男の子がマックスを見て
「パパー!!」
と言ってマックスに駆け寄ってくる。
マックスも
「マイケル~」
と、二人は抱き合おうとすると…。
「その子にさわらないで!!」
と女性の声。
見ると銃を構えたマックスの妻のジェシカが。(離婚裁判中)
彼女は離婚裁判に負けそうなマイケルが一人息子を誘拐しにきたと思い込んでいた。
マックスは言い訳するが、
「うるさ-い!!」
と発砲される。
仕方ないので伊部さんが仲裁にはいる。
騒動が落ち着いてから、家に上がった一行。
ジェシカはアッシュと英二を見て、雑誌のモデルにスカウトする。
ついその気になる英二だが、マックスはエッチな雑誌のモデルだからやめとけとアドバイスする。
スカウトを邪魔されたのでジェシカは
「あんただってさんざん女の股でかせいでいたくせに!!」
と怒り、マックスとけんかになる。
冷めた目で見ているアッシュと呆れている息子のマイケル。
マイケルは眠る前にマックスに
「しばらくここにいられるの?」
と聞くが、マックスは慌てて言葉を探し
「仕事が終わったら帰らないといけないんだ」
と申し訳なさそうに言った。
マイケルはその言葉にがっかりする。
マイケルが自室へ引っ込んでからアッシュはジェシカに禁句、
「おばさん、ねえ、お・ば・さ・ん」
と声をかける。
皆、ひえええと震える。
ジェシカの声が低くなって
「それ、わたしのことぉ~?」
とアッシュにつめよる。
ジェシカはアッシュがマイケルの事で彼女少し責めている事を分かっていた。が、彼女は
「あんたみたいなチンピラに言われたくないわ!」
と捨て台詞を吐いて部屋を出る。
アッシュはマックスに対しても
「子どもは親を選べない。外れだったとしても取り替えられないんだぜ」
と責めた。
アッシュの言葉にがっくりするマックス。
マイケルが寝入ってから皆は例のウエストウッドの住所へ行ってみる。
大きなお家に到着するが、門には鍵がかかってなかった。アッシュは何だか嫌な予感がする。
突然、女性の悲鳴が聞こえたので、アッシュ達は慌てて中へ入る。
見るとおばあさんが倒れ込んでいて、助けを求めていた。
若い男が三人の男達に拉致されかけていた。
アッシュは三人を撃退して男性を救う。
アッシュが女生と見間違うくらいの東洋系の美青年が気を失っていた。
(月龍だ~♡)
おばあさんによると拉致されかけた少年はアレクシス・ドースン博士の養子の息子だとアッシュ達に説明した。
おばあさんは青年の事を「坊ちゃま」と呼んでいた。
そのうち、彼が目を覚ます。
マックスは彼にエイブラハム・ドースンを探しに来たと説明する。
青年はユーシスと名乗ってからエイブラハムはアレクシス・ドースンの弟だと説明する。
アッシュはユーシスがどう見ても東洋人なのでその辺をツッこむと彼は
「自分は養子です」
と答える。
そして、アレクシス・ドースンは半年前から行方不明だとアッシュ達に伝える。
一方、ゴルツィネにアッシュ達がドースン家に着いたという情報が入る。
ゴルツィネの言葉によると、彼もアレクシス・ドースンを探していた。
アッシュよりも早くドースン博士を見つけないといけないとエイブラハム・ドースンに言う。
(どう見てもあのユーシスがスパイじゃん)
アッシュはアレクシス・ドースンの部屋へ入るが荒らされている。
とりあえず博士のPCを調べ始める。
しかし、アッシュはユーシスに怪しさを感じ、密かにショーターに彼のことを調べてくれと頼む。
アッシュが博士のPCを調べているとき、ユーシスがお茶を持ってくるが、アッシュは彼が足音を立てないことを指摘する。
そして、
「後ろから近づかれるのは好きじゃない」
と彼に言う。
しかし、英二が普通にアッシュの背中越しに話しかけて来てもアッシュがそれを許しているのを見て、月龍は驚く。
さらにアッシュと英二が打ち解けているのを複雑そうな表情で見ていた。
ついに、ドースン博士のPCの中身が解析出来、バナナ・フィッシュの秘密が明らかになる。
バナナ・フィッシュは人ではなく、薬物だった。
一話でアッシュが手に入れた例の白い粉そのものだった。
ドースン博士のPCにはバナナ・フィッシュの分析表の情報が入っていた。
バナナ・フィッシュの成分の一つに“不活性アルカロイド”というのが入っており、それがどういう作用を及ぼすかが謎だった。
チャイナタウンでショーターは知り合いからアレクシスの情報を伝えてもらうが、怪しいところがない。
しかし、知り合いの青年の様子がぎこちない。ショーターの姉(ナディア)の話をし始めるが、突然
「何も聞かずにロスを逃げてくれ!!」
と叫ぶ。
すると、周りにいた中国人の怪しい男達が一斉に立ち上がり、ショーターをテーブルの上に押さえつける。
そこで、リーダーらしき男が李 華龍(李 王龍の弟)と名乗る。
後半の内容
アッシュのほうはマックスと相変わらずドースン博士の部屋でバナナ・フィッシュの事を調べていた。
マックスの調べている資料から、バナナ・フィッシュに関する記録が10年前からあり、その頃から兵士達の不審死が相次ぎ、しかも彼らの解剖所見の記録もあった。
そこで二人はバナナ・フィッシュと軍が関与しているのではと推測した。
アッシュはディノと対等に取引できるとニヤッとする。
あまりにも大事になってきたので、焦って止めるマックス。
しかし、アッシュは死んでいった者たちや自分の自由の為にも引けないと言う。
そのうち、ショーターが帰ってきて、例のドースン博士の養子のユーシスには怪しいところはないとアッシュに説明する。
ショーターは華龍からチャイニーズマフィアはディノと手を組んだので、アッシュをスパイしろと命令される。
もちろん、ショーターは反発するが、逆らえない。
アッシュと同胞の間で板挟みになるショーター。
食事をしにその場を去るアッシュ。入れ違いにユーシスがしらじらしくチャイニーズマフィアと無関係のフリをして入ってくる。
怒りのあまり、ショーターはユーシスを壁ドーンして、激しく責め立てる。
そして、彼の首に彫ってある龍の入れ墨を見て、彼が李家の月龍と知る。
ブリっこする必要がなくなったので、本性を現す月龍(ユエルン)。
「これからは僕の言うことにしたがってもらうよ」
と言い放つ。
月龍は李家の七男だと自己紹介する。
(この辺キーポイントですよ)
ショーターはそれを聞いて「えっ」という顔をする。
実は李家の兄弟は表向き6人しかいなかった。
月龍はどうやら李家の中で訳ありらしかった。
別室では伊部さんが英二をどうやって日本へ帰そうか悩んでいた。
アッシュは憎まれ役になって、英二に
「足手まとい。日本へ帰れ」
と言いに行く。
英ちゃんは怒ることなく、しゅんとしてアッシュの言うとおりだと応える。
そんな英ちゃんの様子にアッシュはちょっぴり後悔したのか
「お前は俺とスキップを助けてくれた」
と言う。さらに他の人間と違って代償なしに自分を助けてくれたのは英二ただ一人だったと言う。
見返りを求める人間だらけの中で、アッシュは生きていく為に銃の腕を磨いた。
アッシュは
「銃なんか持たずに生きて行くにはそれに越したことはない」
「お前と俺は生きる世界が違いすぎる」
と続けた。
(この言葉重いな~)
アッシュの言葉に英ちゃんははっとし、納得する。
そして、もう少し心の整理をするために時間が欲しいと言う。
アッシュとバトンタッチして伊部さんが英ちゃんのいるバルコニーへ行く。
アッシュの本心では無いと分かっていても、彼の言葉がずっしりきていた英ちゃんはつい泣いてしまう。
アッシュも台所でついやけ酒してしまう。
アッシュはニューヨークへ帰ってディノと闘うとマックスに言う。
マックスも一緒に行って、真実を明らかにするとアッシュに言った。
一方、月龍の方はショーターに英二を誘拐することを伝える。
月龍はへらへら笑いながら
「アッシュに直接手を出すのは難しいからあのジャパニーズボーイをおとりにするよ」
とショーターの神経を逆なでする
ショーターは怒りのあまり、月龍に刃を向けるが、月龍は
「君の姉さんがどうなってもいいの?」
と、にやりとして言った。
月龍をベッドに押し倒す。
(キャー画が……ドキドキ)
ショーターは李家にはさんざんお世話になったから、黒い噂を聞いても信じていたのにー!!!
と涙ながらに抗議する。
(ショーターのグラサン無しの顔だー!!結構イケメン♡♡♡)
「毒蛇め!!」
と捨てセリフを残してショーターは部屋を去る。
後に残された月龍は複雑な表情をする。
一方、ジェシカにチャイニーズマフィアの魔の手が……。
次回に続く!!
【感想】
月龍は善と悪を併せ持つ複雑な人間で、それは彼が幸せな幼年期から一転、ある時期から悲惨な目に遭っていることに原因がある。
アニメでは月龍の過去はさらりと触れられているが、実は彼の生育歴はアッシュと似ている。アッシュがゴルツィネに囚われていたとすれと月龍は李家、6人の兄たちに囚われ彼らの道具となるべく育てられた。
そんな彼がアッシュに対していろいろ複雑な思いを持つようになるのはごく自然なことである。
今回はアッシュというよりも彼と仲間の友情をいろいろ見せつけられて沈んだ表情を見せる月龍の様子がよく描かれていた。
英二の為に憎まれ役をかってでたがとっくに英二に理解されていたアッシュと本来は悪い人じゃないのに憎い李家の為に悪役にならざるを得なく、しかもショーターに思いっきりののしられた月龍の対比が印象的だった。